厚労省は2006年4月11日、労働政策審議会・労働条件分科会に対して労働法制の見直しに関する「検討の視点」(たたき台)を提示しました。 同会では、労使間で労働条件を決める際の基本的ルールとなる労働契約法の制定に加えて、労働時間制度の見直しに向けた議論をするとしています。 労働契約法については、2005年9月に報告された「中間とりまとめ」を更に強化したものであり、 労働時間制度の見直しの内容は「ホワイトカラーイグザンプション」「残業規制解除」の具体的在り方を内容としています。 何れも、私たち連合組合員が強く反対してき事柄であり、取り分け労働契約法の一部は過去に一旦廃案同様の措置となっただけに、 正に、怒りをもって反対を再度貫くべきとの意見も加盟労組から出されています。 今回、議論される労働契約法及び労働時間制度の主な検討項目は下表の通りで、2007年通常国会への法案提出を目指すとしています。
【 労 働 時 間 制 度 】 | ||
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(1) | 労働時間設定の柔軟化 | 労基法の原則や週40時間制に拘束されない労働を一部労働者に認める |
(2) | 時間外労働・休日労働の抑制 | 一定時間を超える残業時間について割増率引き上げ、代休付与を義務化。 |
【 労 働 契 約 法 】 | ||
(1) | 労働条件変更ルールの明確化 | 採用内定・出向・転籍・懲戒・解雇・退職まで幅広く明示。 |
(2) | 労使委員会の設置促進 | 同機関で労働条件・就業規則変更を決め、紛争解決の場とする。 |
(3) | 解雇の金銭解決制度 | 裁判所等の判断にとらわれず、企業の意志による金銭解決を制度化する。 |
(4) | 雇用継続型契約変更制度の導入 | 配転・出向を含む労働条件変更を変更後の雇用契約を継続したまま協議 |
(5) | 有期労働契約のルール明確化 | 雇用契約の反復更新による契約無期限化を防ぐためのルールを明確化。 |
この議論に参加する委員の多くは、事業主と労働者が契約時点に於いては対等であるということを労働契約法で規定することで、 労働者は自身に不利な条件を強いられない、という大きな錯覚を持っている様です。 正に、職場・現場に軸足を置かない考え方と言わざるを得ません。 職場や地域から労働者が持つ労働契約法・労働時間制度に関する、不安と怒りの声を発信する必要があります。 7月12日の集会に参加し声を出しましょう。
「こんな労働契約法はいらない!労働者のための労働契約法・労働時間法実現を求める7・12集会」
【 日 時 】 2006年7月12日(水)18時30分〜 【 主 催 】 連合北海道
【 場 所 】 札幌エルプラザ 中央区北8西3 TEL728−1222 【 内 容 】 審議会情勢報告(連合本部)ほか
札幌地区連合は6月20日、札幌市民会館で2006春季生活闘争勝利!地場争議組合闘争報告・支援集会を開催しました。 同日迄の集計は、賃上げ・妥結数に昨年以上の成果をみせていて、内容は下表の通り報告されました。 闘争・支援の報告では、SGUルミエールユニオンの裁判闘争報告のほか、札幌ステーションホテルユニオンの職場雇用確保についての支援要請がありました。 全体で支援しよう!
妥結100組合賃上げ集計 | 妥結金額 | 妥結率 | 昨年比 | 単純平均 |
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単純平均 | 3731円 | +161円 | 1.58% | +0.09P |
加重平均 | 4299円 | - 86円 | 1.68% | ±0.00P |