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連合北海道札幌地区連合会 速報れんごう札幌 第22号

2005年8月25日発

職場に導入させないよう頑張ろう

8/24 労働契約法制学習会で市民団結

労働者のためにならない法律ではないか?

写真 危険箇所を指摘する川村弁護士

8月24日18時30分、日本労働弁護団北海道ブロックは市内中央区北8条のエルプラザ3階大ホールで、 労働契約法制の学習会を開催しました。題を「労働契約法制は労働者に何をもたらすか」として、 本年4月に厚生労働省の私的研究機関がまとめた「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会 中間とりまとめ」 が労働者にどの様な影響を及ぼすかを検証しました。講師は同ブロック副代表幹事の川村俊紀弁護士がつとめました。 川村弁護士は「この法案は、担当する委員自体が労働者の立場になって考える姿勢に欠けており労働者の役に立つような法律になるとはとは考えにくいとしました。

経営側の意図「利益最優先」「不公正格差是認」ありあり

写真 職場への導入を阻止しよう

川村弁護士は、現在の労働環境について、不公正・不平等の拡大が著しい」とし、 経営者はその中にあっても利益優先主義を主張しているとしています。利益優先を実現するためのツールが労働契約法であり、 その端的な例に「労使委員会の設置」を挙げています。 委員の過半数が労働者としているものの経営からの独立性や委員選定が不透明であり、 場合によっては労働者の不利益を追認する役割を担う危険があるとしています。確かに、この中間とりまとめでは、 解雇の金銭解決制の導入や就業規則の変更について労使委員会が重要な役割を担っています。

労働者には労基法の強化拡充と徹底遵守の方が効果的!

それだけに、不利益の追認をしたとすれば、これまで労働者が法廷で勝ち取った、整理解雇の4要件や合理的理由のない不利益変更や雇い止めの禁止といった判例法理が悉く無効になります。 今の労働者に必要な法律は、人間らしい生活を維持できる水準設定を可能とするものであり、 権利を侵害する使用者に対する規制を可能とするものです。そのためには、 川村弁護士の主張する「現在の労働基準法の強化拡充と遵守徹底」の方がより効果的です。 参加した約241名の市民・労働者も、この法案の断固阻止と労基法拡充強化に取り組むことを拍手で確認し閉会としました。