2005年2月9日
1月の相談者数は61人、相談件数は98件、相談者1人平均相談項目1.6件で、前年同月に比 べて相談者数9人減、相談件数20件減となりました。平均相談項目数は平年並みです。
相談者の主な雇用形態は正規社員(男女)45.8%、パート(女性のみ)27.9%で、合わせ て73.7%を占めています。また、男女比率は59%が女性でした。これらの傾向は前年同月お よび平年と同じですが、数値上ではやや強まっています。
相談項目別相談者数は26項目中、賃金関係(5項目)、解雇・退職、経営問題・労務管理の各 項目合計で50%以上を占めています。相談件数も同じ傾向にあります。 同年同月に比べて、賃金不払い、差別・嫌がらせ・セクハラ、経営問題・労務管理の相談が数 十%〜10倍に増加し、反対に解雇・退職が相談者数、相談件数とも半減しました。また、前年同 月に3位であった長時間労働・休憩・休日の相談は相談者ゼロで相談件数は半減しました。
前年同月と比べた相談者数、相談件数の減少は、解雇・退職および労働時間関係相談の減少と ともに、前年話題となったパートの課税問題が解消され、また、毎月決まって5%前後を占める 「その他」の相談が、それぞれ1件(1%)にとどまったことが主たる要因と考えられます。
解雇・退職問題の相談は昨年同月に比べて建設、製造(食品加工を含む)、運輸業種で無くな りました。一部の景気好転の反映とも考えられますが、景気向上期に現れる長時間労働の相談も これらの業種で減少しており、大きな要因と見ることはできません。商業では高水準のまま推移 しています。また、Bに挙げた賃金不払い等3項目の激増は、下層構造の経営はむしろ厳しく、 労働者のしわ寄せを強めてきていること、解雇よりも賃金不払いを問題にするという、相談者 が置かれた厳しい状況を物語っています。
参考資料:「05年1月相談者数(雇用形態・男女別、業種別)、処理内容」
雇用形態 | 人数(分布率) | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
正社員 | 28人(45.8%) | 18人 | 10人 |
パート | 17人(27.9%) | 17人 | |
契 約 | 2人(3.3%) | 1人 | 1人 |
臨 時 | 4人(6.6%) | 1人 | 3人 |
派 遣 | 2人(3.3%) | 2人 | |
不明・他 | 8人(13.1%) | 5人 | 3人 |
合 計 | 61人(100%) | 25人 | 36人 |
(注)1.臨時にはアルバイトを含む。
2.季節・短期雇用、嘱託は、相談者がいないため省略
業 種 | 人数(分布率) | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
卸・小売業・飲食業 | 16人(26.2%) | 9人 | 7人 |
食品加工業 | 8人(13.1%) | 3人 | 5人 |
医療・福祉・医療品業 | 5人(8.2%) | 1人 | 4人 |
その他サービス業 | 5人(8.2%) | 2人 | 3人 |
分類不能、その他 | 14人(23.0%) | 4人 | 10人 |
上記以外の15業種 | 13人(21.3%) | 6人 | 7人 |
合 計 | 61人(100%) | 25人 | 36人 |
参考資料:「2005年1月労働相談(雇用形態別・相談内容別)」
相 談 項 目 | 増 減 | 相 談 者 | 相 談 件 数 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人 | 分布率 | 前年・分布 | 人 | 分布率 | 前年・分布 | |||||
賃金 | 賃金未払い・遅配 | ↑ | 11 | 18.0% | 8 | 11.4% | 15 | 15.3% | 8 | 6.8% |
残業代・未払他 | → | 2 | 3.3% | 1 | 1.4% | 6 | 6.1% | 8 | 6.8% | |
賃金関係 全合計 | ↑ | 15 | 24.6% | 10 | 14.3% | 24 | 24.5% | 22 | 18.7% | |
就業規則・雇用契約 | → | 5 | 8.2% | 6 | 8.6% | 9 | 9.2% | 13 | 11.0% | |
労働時間・休憩・休日 | ↓ | 0 | 6 | 8.6% | 5 | 5.1% | 10 | 8.5% | ||
解雇・退職・雇止め | ↓ | 10 | 16.4% | 20 | 28.6% | 11 | 11.2% | 23 | 19.5% | |
差別・嫌がらせ・セクハラ | ↑ | 6 | 9.8% | 0 | 10 | 10.2% | 1 | 0.8% | ||
経営問題・労務管理 | ↑ | 8 | 13.1% | 2 | 2.8% | 13 | 13.3% | 6 | 5.1% | |
その他項目 | ↓ | 17 | 27.9% | 24 | 37.1% | 26 | 26.5% | 43 | 36.4% | |
合 計 | 61 | 100% | 70 | 100% | 98 | 100% | 118 | 100% |
参考資料:「2005年1月労働相談(雇用形態別・相談内容別)」
@賃金未払い・遅配(相談者数9人、相談件数13件)
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(業種注) 建設:建設・設計・重機業 商業:卸・小売業・飲食業 斡旋:商品斡旋・リース業 医療:医療・福祉・医療品業 サービス:その他サービス業 その他:分類不能、その他 陸運:陸運・倉庫業 ビル:ビル管理 食品:食品加工業 IT:通信・報道・IT業 製造:製造業 学校:教育・学校 公務:公務・公共サービス |
参考資料:「2005年1月現在 月別労働相談処理状況」
「05年1月 相談者数(雇用形態・男女別、業種別)、処理内容」
処理移行:相談継続3(うち労組結成1)、パートユニオンに加入し団交1
機関紹介:労基署7(未払3、解雇1、労災3)、職安1、労働組合1、弁護士2